はとバスの「111」号車

 今回はとバスが初めて導入した新型2階建てオープントップバス「Eclipse Gemini 3」には「111」の車番が与えられました。過去にも「111」の車番を付けたバスが存在したので、この車両は5代目の「111」となります。簡単に、歴代の「111」を振り返ってみましょう。

初代

昔の資料を紐解いてみると、最初に「111」の車番を付けたのは創業してから間もなく東京都から国際自動車経由で新日本観光に譲渡された6台のダイヤモンドTの内の1台だと思われます。しかし、新日本観光は創業時には既に10台の国産車両を購入していて、それ以降も積極的に国産車両を増備しているので、これらダイヤモンドTが実際に使用されることは少なく、残念ながらはとバスにはこのボンネットバスの写真が残っていないのか、見つけることは出来ません。


2代目

2代目の「111」は1961年に導入されたいすゞBA743の箱型バス。まだ中型バスが登場する前の少人数用貸切バスで、乗客定員は当時の一般車両が50名から60名だったのに対し35名でした。また、他の車両は現在の観光バス同様一番前方に扉が設置されていましたが、この車両は小回りが利くようにフロント・オーバーハングが短く、扉は車両中央に設置されていました。

3代目

3代目は1981年に登場したいすゞK-CSA650。この車両は、1977年以来はとバスの主力車種として導入されてきたいすゞのハイデッカーII型ボディをスケルトン化したハイデッカーII改と呼ばれるボディを他社に先行して架装し、一般車両としては初めてTV・VTRを備えた貸切観光の次期主力車種の第1陣として導入された3台の内の1台でした。

※写真は「111」と同時期に導入され、外観などは「111」と同じ「113」)

4代目

4代目は2001年に2台導入された「はとまるくん」の内の1台。はとまるくんは世界に2台しかない究極の定期観光バスとしてはとバスが企画したオリジナル車両で、独特なボディスタイルと座席が後部に行けば高くなるシアターシートアレンジメントや荷物棚の廃止による徹底した眺望の確保が注目を集めました。


5代目

そして、5代目が今春導入された新型2階建てオープントップバスです。この「111」という番号は、1961年以降は20年毎に登場していますが、いずれもはとバスの車両史上、特筆に値する車両に与えられてきたことがわかります。今回の「111」号車も、はとバス史上エポックな車両であることは間違いなく、今後の活躍が期待されます。

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