1981年②

 1981年春は、はとバスにとって異例な新車導入となったことは前回ご紹介しましたが、夏から秋にかけて、新車が追加導入されました。まず、以前にもご紹介しましたが、7月には中型観光バスが増備されました。前年同様三菱ふそうのMMが2台導入されましたが、ボディはまだ珍しかったスケルトンタイプとなり、イメージが一新されました。また、1981年ははとバスの貸切観光バス用の一般車両にとっても、エポックな年でした。春にはニューパノラマが貸切観光バスのラインアップに加わりましたが、秋には初めてTV・VTRを装備した一般車両、ニューデッカーが登場しました。このニューデッカーは他の事業者に先行して導入された新型ボディを架装していましたが、1枚の大きなウィンドシールドと角型のヘッドライトと相まって、大変すっきりとした精悍な「はとバスらしい」マスクとなっていました。このマスクが、1980年代前半のはとバスの一般車両の顔となりました。ニューデッカーは赤い文字で「Hato Bus」と表記したニューパノラマと同様の車体デザインを採用し、定期観光バス用車両との差別化が図られました。このニューデッカーの型式はニューパノラマ同様いすゞK-CSA650で、従来ハイデッカーで採用されていたモデルの高出力バージョンでした。結果、春の定期観光用ハイデッカーは従来と同じモデルが導入されたものの、その他の車両はいずれも新しいデザインのバスで、一気にスケルトン化が進みました。

写真①

春に導入された定期観光バス用ハイデッカー車。1977年以来導入が続いたハイデッカーの最終型で、リベットレスボディや昭和54年の排ガス規制に適合するなど、ハイデッカーの完成型ともいえる車両でした。



写真②

秋には、一般仕様貸切車のニューフェイスが登場しました。永年導入されたハイデッカーの後継車両で、大きな窓が特徴なスケルトンタイプのニューデッカーです。ニューパノラマで大好評であった大きくHato Busと赤い文字で描かれていました。大胆で目立つデザインは、修学旅行生などにも人気がありました。

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