表情が異なるガーラIII

 いすゞ・ガーラIII(グレースハイデッカー)は、いすゞの純正ボディ初の前面窓が2枚に分割されたスーパーハイデッカーとして人気を博しました。はとバスでも1997年にアイドリング・ストップ装置を装着した特殊な車両を皮切りに、2005年まで継続的に導入されました。一般車の他に、ピアニシモやフォルテシモなどの特別仕様の車両としても導入されました。

ダブルデッカーやガーラIIIのように、前面の窓の面積が大きい車両は塗れる(=識別できる)部分が少ないので、意外と前面の塗分けデザイン並びに他社(他車)との差別化が難しいと思います。はとバスのガーラIIIも実は用途や導入時期によって塗り分けが異なり、同じベースモデルながら、色々な異なる表情をしていたので、簡単にご紹介をします。


①1997年に導入されたガーラIIIにはこの車両の最大の特徴である「IDLING STOP& START SYSTEM」の文字がサンに入っています。1998年に導入された一般車はこの文字は当然入っていませんが、それ以外は基本的に同じデザインです。


②1999年から導入された一般車は、サン並びに屋根が黒く塗られていました。それまでのガーラIIIはボディカラーのサンで前面窓の2枚分割を強調し、「2階建てバス風」をアピールしていたのに対し、これらの車両はバンパー以外を黒色にし、窓の大きさを強調していました。


③特別仕様の「ピアニシモ」は一般車同様、黒色のサンと屋根となっていましたが、ボディ前面がシルバーと黄色という特別なデザインでしたので「ピアニシモ」であることが一目瞭然でした。


④同じく特別仕様の「フォルテシモ」はサンを黄色にし、2枚分割を強調する塗分けでしたが、屋根は黒色と言う新しいパターンでした。「ピアニシモ」同様独特な前面デザインで、はとバスとしては珍しく「行燈」を装備していました。

尚、ガーラIIIのフロントはヘッドライト周りが黒色とグレーの2種類があったり、導入時期により「HATO BUS」の文字の位置が若干違うなどの違いもありました。

0コメント

  • 1000 / 1000