Bamford Bus Company Ltd Trading As Wrightbus
表題を翻訳すると、「Wrightbus(ライトバス)として取引をしているBamford Bus Company Ltd(バンフォード バス カンパニー)」と言ったところでしょうか。この「Bamford Bus Company Ltd Trading As Wrightbus」こそ、はとバスが新たに導入した2階建てオープントップバス「ジェミニ エクリプス3」を製造したメーカーです。
ライトバスは、1946年に設立された北アイルランドに本社があるイギリスの名門バス車体メーカーです。設立当初は、路面電車の改修工事等も行っていましが、バス車体メーカーとして注目を集めたのは1990年代に入ってからでした。他のメーカーがワンステップ構造の路線バスを製造していた時代に、ライトバスは同じシャーシに改良を加え市街地用ローエントリーバス(日本でいうノンステップバス)を開発し、大口受注に成功しました。それ以降も、市場のニーズを捉えたバスを開発し、イギリスのメジャーなバス車体メーカーの仲間入りを果たしました。
ライトバスを一躍有名にしたのは、永年ロンドンバスとして親しまれてきたルートマスターの後継車として開発をした新型ロンドンバスでした。2012年に登場したライトバス製新型ロンドンバスは、独特のデザインで世界的に注目を集めました。1000台以上の新型ロンドバス並びにそのバリエーションが製造され、ライトバスの業績は順調に推移しているかと思われましたが、2019年には経営危機に陥ってしまいました。
この経営危機を救ったのがJo Bamford氏で、ライトバスはBamford氏の元で新生ライトバスとして蘇りました。この際に、社名はWrightbus(ライトバス)からBamford Bus Company Ltd(バンフォード バス カンパニー)に変更されましたが、Wrightbusのブランド名で以前と同じように高品質のバスを製造しています。また、最近は「世界初」の2階建て水素バスを開発し、今年の2月からはイギリスのアバディーンで15台の運行が開始されました。
はとバスの新型2階建てオープントップバスでライトバスは日本初上陸を果たしましたが、近隣では香港でもかなりの台数が路線バスとして活躍をしています。しかし、日本の基準に応じて誕生したはとバスのエクリプス ジェミニ 3は他国の同モデルとはかなり外観が異なり、世界中のバスエンスージアストの注目を集めました。はとバスの車両が注目を集めたもう一つの理由は、イギリスでも香港でも基本的にライトバスはボルボのエンジンを搭載しているのに対して、はとバスの車両はスカニアのシャーシを採用しているからだと思われます。海外の方々にはとバスの独特なエクリプス ジェミニ 3がどのように映っているのか興味深いところです。
エアロキング(左)とエクリプス ジェミニ3(右)のオープントップバスの並び。
両車とも特徴のある、個性的なマスクをしています。
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