はとバスにスーパーハイデッカー時代到来③

 1988年から導入開始されたはとバスの国産スーパーハイデッカーは、迫力あるスタイリングと急速に台数が増えたことにより、新しいはとバスの「顔」として定着しました。

1992年の春には、前年通り富士重HDII型ボディを架装したバスが貸切観光用に4台新造されました。多くの場合、はとバスは春と夏の2回に分けて新車を導入しますが、一般仕様の車両に関してはほとんどの場合、基本的に同じ車両が導入されます。また、モデルのカットオーバーの時期には、あえて従来と同じ車両を導入することも一般的に決して珍しいことではありません。従って、はとバスの夏の新車8台が富士重の新しいSII型ボディを架装した新型バスが「スーパークルーザーII」として登場した際には、かなりのインパクトがありました。

富士重の新型ボディは、その春にはとバスが導入したボルボ・アステローペ・スペリオールと共通のデザインを採用し、従来のHDII型が直線的なデザインであったのに対し、曲線をいかした大胆なデザインを採用していました。「スーパークルーザーII」にははとバスの「スーパークルーザー」の最終型が装着していた大変目立つリアスポイラーこそなく装着されませんでしたが、前面の丸みを帯びたデザインとカーブドガラスを使用した側窓があいまって、車両の更なるグレードアップが図られました。

「スーパークルーザーII」はいすゞの新型観光バス「ガーラ」が登場しても1997年まで継続的に導入され、最終的には53台の大所帯となりました。HDII型と合わせると、富士重製スーパーハイデッカーの総導入台数は118台となり、スケルトン・タイプ「ニューデッカー」の87台(川重と富士重の合計)をうわまわる程でした。

1998年には遂に一般仕様のいすゞガーラIIIがはとバスに登場します。定期観光用特別車両として前年には既に2台導入されていましたが、一般仕様車としては実に1984年以来のいすゞ純正ボディを架装したモデルとなりました。それまでの富士重同様、前面窓が2枚分割のガーラIIIが選択され、2005年まで大量導入されました。

2006年にはジェイ・バスのボディを架装した日野といすゞの新世代の統合モデルがデビューしましたが、はとバスはこの年から「ガーラ」と「セレガ」のスーパーハイデッカーを継続的に導入するようになります。

写真解説

写真①

1992年夏に登場した富士重SII型ボディを架装した「スーパークルーザーII」。丸みを帯びたフロントデザインと、側面のカーブドガラスが特徴でした。

写真②

2004年に導入された「スーパークルーザーII」から前面マスクが変更され、表情の雰囲気が変わりました。

写真③

「スーパークルーザーI」同様、台数口でも運行が可能な台数が導入されました。

写真④

はとバスはいすゞの新型観光バス「ガーラ」シリーズの低運転台モデル「ガーラIII」、グレースハイデッカーを導入しました。「ガーラIII」は一般仕様車の他に「アイドリング・ストップ・アンド・スタート システム」を搭載した車両や、豪華バス「ピアニシモ」や「フォルテシモ」としても導入されました。

写真⑤

はとバスの『顔』と言えるジェイ・バスのボディを架装したスーパーハイデッカー車両。いすゞと日野があります。

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