ロケットバス
ロケットバス はとバスが1971年に導入したスーパーバスは、より窓を大きくするために冷房ダクトを屋根の上に設けました。細長い筒はロケットにも見えた為、いつからかロケットと呼ばれるようになりました。このロケットはかなりインパクトがあった模様で、1970年代から1980年代にかけて、ロケットを搭載した観光バスを導入するバス事業者が各地で登場しました。もちろんはとバスのスーパーバスの様に機能の為ではなく、ルックスの為に取り付けられました。当時は観光バスにも色々なボディバリエーションがあり、各バス事業者で豪華さや個性を競っていましたが、このロケットもその手段の一つでした。1980年代中旬、スケルトンタイプのバスが増えるにつれて搭載例は減少し、ロケットの様な「装備品」ではなく2階建てバスやスーパーハイデッカーなど「車格」で差別化する方法が主流となりました。
写真①
はとバスが1971年に導入した「スーパーバス」。窓をなるべく大きくするため屋根が薄くなり、冷房ダクトは屋根の上に設けられました。このダミーダクトの「ロケット」を装飾品として装着する車両も多く見受けられた。
写真②
大阪府の中央観光バス(当時)。側面のJベンドガラスと相まって、特別車であることが良くわかる事例です。
写真③
長野県の和田バス(当時)。大都市のみならず、全国的に「ロケット」を見ることができました。特にサロンカーなどで多く見受けられましたが、比較的最終期の事例です。
写真④
大阪府の中央交通(当時)。ネオプランの2階建てバスで有名な同社も、「ロケットバス」を運行していました。楕円形の「ロケット」が主流の中、車体に合わせて「ロケット」が珍しく角ばっている事例です。
~次回「ハイデッカーのバリエーション」予定~
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